卵の疑問について
"Q&A"
「赤玉と白玉に栄養価の違いはほとんどありません。卵の殻の色の違いは鶏の種類の違いによるものです。基本的には、羽の色が褐色の鶏が赤い卵を産み、白い鶏が白い卵を産みます。赤い鶏の方が体も大きくコストがかかるため、一般的に店頭では赤玉のほうが若干高くなっています。」
一般的に店頭で販売されているたまごは無精卵ですので、鶏に何らかのストレスがかかった時に、卵巣や輸卵管といった体内の組織で毛細血管が破壊され、そこから流出した血液が卵黄に付着する場合があり、食用不適卵に該当しています。たまごのパックセンター(GPセンター)で血卵検査装置という機械でチェックしていますが、万が一入っていた場合、見た目はあまり気持ちの良いものではありませんので処分して頂くか、血液を取り除いてから加熱調理をしてお召し上がりください。また赤い色のたまごにはミートスポット(肉班)と呼ばれる木くずのようなものが入っている時があります。食べても問題はありませんが、気になる方は取り除いてください。
健康な人なら、食べる量を過度に気にする必要はありません。コレステロールは、人間をはじめ動物が生きていくうえで欠かせない栄養素。コレステロール値が低いと血管が破れやすくなる、免疫力が低下するといった弊害も生じます。乳児用の粉ミルクには、わざわざコレステロールが加えられていることからも、私たち人間にとって、とても大事なものであることがわかります。1日に必要なコレステロールのうち、私たちが食事で摂取しているのは約20%ほど。残りの80%は、肝臓をはじめとする体内で作られています。健康な人であれば、体が血中コレステロール値を調節してくれるので、食品から摂取するコレステロール値を過度に気にする必要はないと言われています。確かに、たまご(卵黄)はコレステロール含有量が多い食品です、しかし、たまごには、コレステロールの吸収を抑える飽和脂肪酸(リノール酸等)が多く含まれてもいます。また、卵黄にはレシチンという物質も多く含まれています。このレシチンは、善玉コレステロールを増加させるのに役立っており、動脈硬化予防薬の主成分として使われているのです。たまごは完全栄養食品と言われるほど栄養価もあるので、私たちの産業では「1日たまごを2個食べよう」という運動も行っております。
アルツハイマー等の予防に効果が期待されている物質です。コリンとは、リン脂質に含まれる重要な成分で、記憶や学習に強く関係している神経伝達物質「アセチルコリン」の基になる物質です。コリンには、コレステロールの調整、脂質代謝の改善や肝機能の改善、美肌効果などがあることが知られています。特に最近注目されているものは。「アルツハイマー病の予防に効果が期待できる」というものです。コリンはたまご以外にも、大豆やレバーにも含まれています。しかし、含有量はたまごが非常に多く、大豆などに比べて卵黄のコリンは脳内に入りやすいといわれています。脳には、毒素などがむやみに入るのを防ぐために脳関門という関所が有り、この脳関門を通過しやすい栄養素と通貨しにくい栄養素があります。卵黄コリンは大豆コリンに比べ、脳関門を通過する際に邪魔されにくいのです。さらに研究の結果、卵黄コリンをビタミンB12と組合せて摂ると、アルツハイマーの改善により効果的なことがわかっています。たまごには、コリンがふんだんな上、ビタミンB12も含まれているのです。
たまごはパックのまま、冷蔵庫の奥へ。ドアポケットはNG。ドアポケットは、冷蔵庫の開閉で振動があり、温度も上がりやすい場所。たまごの鮮度を保つには容器ごと冷蔵庫の奥にしまうのが良いです。冷気が直接当たる場所だとたまごが凍ってしまう場合があるので、避けてください。
賞味期限=生で安全に食べられる期限表示です。賞味期限が過ぎたものでも、きちんと加熱調理をすれば、安心してお召し上がり頂けます。ただし、賞味期限が過ぎたら、できるだけ早めにお召し上がり下さい。
新鮮なたまごのガスのせいかもしれません。産みたてのたまごは、「ゆでたまご」にはむいていません。産みたてのたまごには、白身に「炭酸ガス」が多く含まれているからです。この炭酸ガスは、時間がたつとカラの小さな穴から抜けていき、ある日数がたつとゆでたまごの味もよくなり、カラもむきやすくなってきます。産みたてのたまごの場合、室温なら2〜3日、冷蔵庫でなら1週間ほどでゆでまごに適した状態になります。